ハチはなぜ大量死したのか 原題は「Fruitless Fall(実りなき秋)」なので、レイチェル・カーソンの「Silent Spring(沈黙の春)」とかけているのだと思います。 自然破壊に対する啓蒙書なのか、はたまたミツバチ大量死という事件の謎解きミステリーなのか。どちらにもおさまらない、幅広く、深い視点で書かれた本です。 はじめに語られる「ミツバチの蒸発、そして大量死」の事実。なんと北半球の4分の1ものハチが死に絶え、CCD(Colony Collapse Disorder、蜂群崩壊症候群)と名付けられます。 こういったコロニーは、花蜜が流れて蜂蜜を潤沢に作り出したあとや蜂児を長い間育てた…