●歌は、「山背の久世の鷺坂神代より春は萌りつつ秋は散りけり」である。 城陽市久世神社万葉歌碑(作者未詳)「久世鷺坂舊跡」の碑も見える ●歌碑は、京都府城陽市久世 久世神社横にある。 ●歌をみていこう。 ◆山代 久世乃鷺坂 自神代 春者張乍 秋者散来 (作者未詳 巻九 一七〇七) ≪書き下し≫山背(やましろ)の久世(くせ)の鷺坂(さぎさか)神代(かみよ)より春は萌(は)りつつ秋は散りけり (訳)山背の久世の鷺坂、この坂では、遠い神代の昔から、春には木々が芽吹き、秋には散って来たのである。(伊藤 博 著 「万葉集 二」 角川ソフィア文庫より) (注)はる【張る】①(氷が)はる。一面に広がる。②(芽…