六 僕は撮った写真をクラウドストレージ(インターネット上にある保存場所)にアップロードした。携帯を奪われたり、壊されたときの保険だった。 こちらの顔を見られているから、彼らがこのまま黙っているはずはないと思った。ただ、すぐには見つけられないだろうから、その間は安全なはずだ。 とにかく父を襲った復讐と奪った小判の分ぐらいは痛い目を見せてやった。 それと、黒金古物商と黒金高校の生徒がつるんでいることが分かった。 宝永小判は一枚でも大金だ。高校生の扱える金額を超えている。黒金高校の生徒には、バックがついているのかも知れなかった。 いずれにしても、戦いを始めてしまったのだから、これで終わるということは…