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伸銅品

(サイエンス)
しんどうひん

■伸銅品とは、銅及び銅合金を熱間又は冷間の塑性加工によって板・条や管・棒・線などの形状に加工した製品の総称です。日本伸銅協会の統計では、先ず合金系で4分類(銅、黄銅、青銅、その他)され、4分類された各合金別の内訳で品種別(板・条・管・棒・線)の生産実績が発表されています。黄銅は亜鉛を3-4割、洋白はニッケルと亜鉛、リン青銅はすずを加えた青銅にリンを添加、した合金です。
google:伸銅品とは] ⇒[[青銅]とは?

■半導体デバイスや電子部品などの電子材分野で使われる伸銅品は日本企業のお家芸ともいえ、パソコンや携帯電話に加えてデジタル家電、更に自動車では1台当りで4-5千個の端子が使われているそうで、電装化と電子化の進展で自動車部品向けの出荷も増勢基調が持続するとみられます。

■日本の伸銅品業界を俯瞰する情報で、以下経産省レポートから。

  • 日本の伸銅品産業の規模は2004年度で約1百万トンで52百億円、企業数60社、従業員数82百人。兼業大手6社で4割強の440千トン、専業中堅6社で3割の323千トンを生産。
  • 日本の伸銅メーカーが極めて高い競争力を持つのがリードフレーム向けの条。世界シェアは銅合金条で85%、42アロイ条で95%。リードフレームやコネクターの海外生産の拡大基調が続くことから銅系条の輸出も増加基調が続きます。
  • 品目・用途別には、銅条の需要拡大が持続。リードフレームなどの電子部品向けに加えて電子化が進む自動車向けの拡大によるものです。逆に銅管と黄銅棒は減退基調が続いています。

http://www.meti.go.jp/policy/nonferrous_metal/strategy/copper02.pdf
(経産省レポート「伸銅品製造産業の現状と課題-非鉄金属課」)

■日本の伸銅メーカーが世界シェアの大半を維持している電子部品や自動車部品向けで生産量が多いのは、神戸製鋼日立電線古河電工、三菱マテリアル系で三菱伸銅と三宝伸銅の2社、日鉱金属、同和鉱業(DOWAメタルテック)、三井金属住友金属鉱山系で住鉱伸銅・・などです。

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