浅香主水捕物帳:佐々木杜太郎 1953年(昭28)春陽堂書店刊。捕物小説全集の内の一つ。全17篇。 1949年(昭24)2月、雑誌「富士」に「伝七油地獄」を掲載。 1951年(昭26)桃源社刊、捕物小説傑作集に「心中富士講」を所収。 佐々木杜太郎(もりたろう、1906~1983)は戦後から捕物帳を書いていたが、1949年の捕物作家クラブの結成に加わり、書記長となった。1950年代には会長の野村胡堂を始めとする企画で「黒門町伝七」のリレー合作や会員の交代執筆などを盛んに行なった。彼自身の作品としては南町奉行所同心の浅香主水を主人公とする一連の捕物帳が最も良く知られている。手下の岡っ引半鐘徳こと徳…