自由貿易の対義語。簡単に言えば、国家が貿易(外国貿易)に干渉すること。 代表的な動きとしては、輸入品に高関税を課したり、逆に輸出に当たって奨励金を生産者に与えたり、数的な輸入制限を掛けたりする。他、全面的な輸入禁止であるとかも含まれる。 基本的には自国内での産業の保護と育成のために行われるが、他の外交問題への報復として保護貿易的な活動ことが行われる場合もある。
日本の農業は過保護だから競争力がないなど、市場原理主義者がよくいうことですが、本当にそうでしょうか。他の先進国と比較するとそんなことはないようです。たとえば、アメリカが農作物の輸出国になっていますが、多い年には穀物輸出の補助金だけで1兆円あるということが、鈴木宣弘『農業消滅』(平凡社新書、2021年)で指摘されています。どうも日本では農業政策を意図的に農家保護政策に矮小化して批判している人たちがいるようです。もっと客観的なデータに基づく議論が望まれます。 たとえば、OECDのデータによれば、日本の農作物の関税率は11.7%と低く、多くの農産物輸出国の二分の一から四分の一程度でがんばっているとい…
シビル・ウォー アメリカ最後の日 70点2024年10月5日 MOVIXあまがさきにて鑑賞出演:キルステン・ダンスト ケイリー・スピーニー監督:アレックス・ガーランド 2023年から楽しみにしていた作品。事前情報は極力仕入れずにチケット購入。イメージとは違ったが、これはこれでありだと思えた。 あらすじ 内戦勃発から14か月、一度もメディアの取材を受けない大統領にインタビューを試みるため、戦場カメラマンのリー(キルステン・ダンスト)は仲間と共にワシントンDCを目指していた。ふとしたことから知り合ったカメラマン志望のジェシー(ケイリー・スピーニー)と旅路を共にするが、道中では分断されたアメリカの現…
どんな本 日本人を豊かにする目からウロコの買い物の仕方。50以上のメディアで取り上げられた話題作。「コスパ病」「脱コスパ病」に寄せられた質問と反論に著者自らから徹底回答。日本人なら誰でもできる「簡単な経済再建策」で巷に溢れる「日本終わった」論に終止符を打とう! 感想 自損型輸入商品を買わず、国産品を買い支えていくというのは、狭く長く険しい道のりであることは間違いない。日本を豊かにするという強い信念を持つこと、一人でも多くの仲間を増やしていく努力を続けること、を本書と共に実行していかなければならない。すべてはより良い日本を作るために、未来に生きる子どもたちのために! 表紙 要約・メモ (まえがき…
こんにちは。 前回のブログで、米国の「ラスト ベルト」のことを書きました。そして、大統領候補のトランプの不規則発言についても。 米国は今まさに11月5日の投票日に向けて選挙戦が激しさを増していますが、米国政治のニュースを耳にする度に、素朴に理解し難いことがあります。 トランプ候補と言えば、以前から、支持者を扇動して言論の殿堂たる「議会」を襲撃占拠させたり、セクハラの訴えに対して買収口止めを企てた疑いで裁判の被告になっているなど、粗暴・傍若無人・過激 なイメージが付いて回ります。 バイデン大統領が不出馬宣言を出す直前の勢いは 今はやや低下気味とは言え、粗暴なトランプ候補が、全米の世論調査で なお…
人類は植物の奴隷である 昨今、「異世界のんびり農家」「農民関連のスキルばっか上げてたら何故か強くなった。」など農業を侮辱するなろう系作品だったり、「解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ」など、 追放されても異世界の田舎村ならスローライフが遅れると間違った認識をした作品があったり、 「Dr.STONE」でも農業を開拓していく描写がみられて、異世界に転生したらやはり農業に携わることは必要不可欠だなと感じます。 我々オタクニートも異世界転生に備えて魔術の練習もありますが、農業も知っておかなければなりません。 そこで今回、ワイが立ち上がりましてこの記事を作成しました。 「農業」なくして…
日本では自民党総裁選や立憲民主党代表選、米国では大統領選が話題ですが、選挙になると、特定候補の発言をいちいち正当化して回る熱烈な支持者が大活躍します。他の候補が当選したら「日本は終わる」(一体全体、今まで何回日本は終わったのでしょうか?)と叫び、他の候補を中傷して陰謀論を流したりする、傍から見ると異様な人たちです。 今回の自民党総裁選でも、対立候補を「反日」などと激しく罵倒し、某候補の出馬表明演説を聞いて涙腺が崩壊したとか感動したとか大仰なことを書いている極右の方々が多数見受けられますが、自ら(文字通り!)目が曇っていると自白して恥ずかしくないのか不思議でなりません。そんなことを書けば、普通の…
トランプはナゼ自動車関税アップ、米軍駐留費のアップ要求をしたいのかについて トランプはナゼ自動車関税アップ、米軍駐留費のアップ要求をしたいのか トランプ前大統領が自動車関税のアップや米軍駐留費の増額を要求する背景には、「米国第一主義」に基づく保護主義的な政策と、同盟国への負担増を求める姿勢があります。これらの要求は、トランプ氏の経済・外交政策の核心を表しています。 https://mainichi.jp/maisho/articles/20170123/kei/00s/00s/008000c 目次 1. トランプ政権の「米国第一主義」政策 - 保護主義的な通商政策 - 同盟国への負担増要求 2…
ことば 毎日、ニュースを見たり新聞や本を読んでいると、「はて」と思うことがよくある。勉強不足のせいもあるが、専門家でもない身としては気になるものである。そこでいくつか、取り上げてみたい。 スポーツウォッシング スポーツウォッシング(スポーツを利用した洗浄活動)は、国家や企業がスポーツイベントやチームのスポンサーシップを通じて、自身のイメージを改善し、ネガティブな行為や人権侵害などから注意をそらすための戦略を指します。この手法は、批判を避けつつ、ポジティブな注目を集めるために利用されます。 たとえば、国際的なスポーツイベントを主催することで、国家の国際的な評判を向上させることを目指す場合がありま…
【“田中角栄”実は平和を願う「ハト派」だった!】「カミソリ後藤田」後藤田正晴の警告「戦争を知らない世代ばかりになると日本は怖いことになる 」~田中角栄「憲法9条」を盾にベトナム戦争への派兵要請を断っていた~ ■安倍政権のやり方はいかにも拙速……今の自民党に「後藤田正晴」はいないのか? 歴史家・保阪正康が「憲法改正ロードマップ」に警鐘を鳴らす 「文藝春秋」2019/11/26 https://bunshun.jp/articles/-/15800 ~~~ 「デフレからの脱却、少子高齢化への挑戦、戦後外交の総決算、その先には憲法改正もある。チャレンジャーの気持ちで令和の新しい時代をつくる」 11月…
今回はシュンペーターの「経済学史」を要約していきます。社会科学の大家マックス・ウェーバーと共に、社会科学全般を分類・体系化する営みの中で経済分野に関する発達の歴史を体系的に論じている本です。経済学の発達経緯や他学問との関係性・そもそも経済学は科学たりえるか?といった論証から始まり、古典派経済学・ドイツ歴史学派・限界効用理論(ミクロ経済学)の3分野の潮流をまとめた構成となっております。 「経済学史 学説ならびに方法の諸段階」 ■ジャンル:経済学 ■読破難易度:中~高(様々な学派・文献に関して洗いざらい言及・論証していく構成となっており、真っ白な状態で読むのに適した本とは言い難いです。) ■対象者…
出版社は飛鳥新社で400ページ超えの本にもかかわらず定価が2273円+税で、みすず書房とかの本を買い慣れている人には「???」という感じなのですが、決して怪しい本ではありませんし、35歳の若さでオックスフォード大学の正教授になったという著者が、現代の政治がうまくいかない理由を実証と理論の両面から教えてくれる非常にためになる本です。 監訳者は『大阪 大都市は国家を超えるか』や『分裂と統合の日本政治』の砂原庸介ですが、砂原庸介・稗田健志・多湖淳の教科書『政治学の第一歩』と同じように、本書も集合行為論をキーにさまざまな問題が論じられており、具体的なテーマを通じて政治学の理論も学べる形になっています。…
2024-07-29 20世紀終盤より急速に不均等発展してきた現代帝国主義の矛盾はEU、あめりか(ウクサ協定国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)、日本と(ある意味欧米民主制資本主義経済搾取構造と次元の違う体制的空白地域)ロシア、中国、アフリカの市場の再分割を眼目とする戦争として爆発し続ける ********** 反俗日記、前回の問題意識を引き継ぐ形で、探求を深めていくために、次の3冊を読み込んでいる。 ①「マルクスから見たロシア、ロシアから見たマルクス」五月書房、的場昭弘編集。 >白井聡「転倒的継承ーレーニンによるロシアマルクス主義の創造 」 ロシア、ナロードニキの一方の後継者であり…
また、日本はアジア諸国を侵略したというが、あの戦争によって、アジア諸国が数百年の白人による略奪・収奪型植民地政策による支配から独立を果たした、という視点が戦後歴史教育にはない。中・韓を除く大半のアジア諸国は「日本が戦ってくれてありがとう。おかげで独立できました」と感謝している。韓国は日本と戦争したわけではないにもかかわらず、中国とともに反日攻撃をしているが、そもそも「韓国併合」は日本が植民地にしたのではない。「併合」はアネクゼーション(annexation)といい、英国のイングランドがスコットランドを併合した、というように使われる。植民地はコロナイゼーション(colonization)であり、…
今年は、現代史における新たな変革期の幕開けとなる。大転換期における未知の海域への船出であることは確かであり、大小を問わず、すべての国々が、我々の進むべき道を導くために細心の注意を払わなければならない。ネルソン・ウォンは、 地政学的転換の原因とプーチンの6原則について書いている。 Nelson Wong Valdai Club 29.07.2024近年の出来事の展開は、私たちが多国間主義の新たな世界へと向かう大きな転換期を迎えていることを裏付けている。世界の発展の流れを認識し、それに連動して動くことは、「勝利の勢いの波に乗る」ようなものである。中国の思想を信じる者にとっては、どの国も生き残り、繁…
>円の市場為替レートと円の実効為替レートは違う。前者は為替市場において円を当該通貨と交換する場合のレート。後者は円で当該国において物品サービスを購入した場合、現地の消費者物価による購入量。 実質実効為替レートを解りやすく説明する場合、必ず持ち出される指標。 「ビッグマック指数とは、各国の経済力を測るための指数。マクドナルドで販売されているビッグマック1個の価格を比較することで得られる。」 ①外国人観光客の来日数が急増している事情は、下図を見ればよく解る。いわゆる先進国で消費物価が格段に安いのは日本だけである。ただし東アジア東端、極東に位置する日本はまだ欧米からのインバウンド客は相対的に少ない。…
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