サミット(先進国首脳会議)生みの親ジスカールデスタン・元仏大統領が年末に94歳で亡くなった。 48歳で大統領に就任し欧州連合(EU)の政治統合を進めるなどヨーロッパのリーダーとして活躍してきたが、特筆すべき功績は何といってもサミットの創設に尽力したことだろう。 ベトナム戦争と石油危機で世界経済が激しく揺さぶられた後、通貨が厳しく揺れ動き各国の協調精神も消えつつあった1975年に世界の指導者に問題を提起したのがジスカールデスタンだった。 「資本主義国はいまや嵐の中に突入しつつある。しかし主要国の指導者たちが真剣な対話をする機会を一度ももったことがない。私達は早急に新世界秩序を構築することを迫られ…