入院してから一か月。 手術した日や急性期病棟でオムツをあてがわれて痛みに耐えていた日々が小さな過去に変わってきている。 トレイにも行けなかったし、シャワーも浴びることができなかったが、今ではそれらを一人で行うことができる。 自分の局部を看護師たちに見られるどころか触られることなどに、自分の小さなプライドが傷ついたりした。 だが、自分の人生の最後にはそれ以上の恥ずかしさを感じることになる可能性は高いので、その予行練習ができてよかったのかもしれない。 入院してからしばらくは寝返りもできなかった。 褥瘡を防ぐために時々、看護師が体の向きを変えてくれたのだが、その行為が逆に怪我をした周辺箇所が痛くて辛…