滞在中、日に日に3度ずつくらい気温が下がっていき、この日は木枯らしが吹いた。そこで観光は市内中心部に絞った。行き先は壬生寺周辺。市役所前のバス停から、所要20分弱で壬生寺道停に到着。壬生寺は律宗の寺院で、延命地蔵尊が本尊。この辺りは江戸時代までは洛外で、郷士の屋敷のほかは広大な農地が広がっていた。豊かな農村ゆえ、田舎狂言が栄えたのだが、それより寺の名前を有名にしたのは、幕末に新選組が屯所としたこと。 壬生寺の正門 新選組はその前身の<浪士隊>のころも含めて、5年間京都にいた。その前半2年間はこの辺りを屯所として、幹部は土地の郷士八木邸に住み、壬生寺境内で練兵や砲術訓練をしたという。寺には、初代…