再訪問は翌日のことでした。今度は攻めるつもりで稲川淳二氏の怪談を流しながらの出発です。最初は順調でしたが中途でテープが伸びたようになってしまい、言葉が聞きとれません。しようがないので車を路肩によせ、デッキからテープを取り出してみるときちんと巻かれてい、傷一つありませんでした。でも再び再生すると同じ症状を繰り返し、だったら霊園から離れたらどうでしょうの提案でなおりました。 さて昨日と同じ条件で正門をくぐり、先ほどの件でピンと張った緊張を感じながらの探索で見出したのが霊園の奥から聞こえる声でした。その数は群れと化したゾンビのようにおびただしく、よし歩みは遅くとも着実に近づいて来、あげくの果てに車内…
■はじめに■ 当時の八柱霊園は24時間正門から出入りできました。 ----------------------------------------- 梅雨の20時をすぎていたでしょう、Aの車にBと僕をのせて13区をめざしました。この区はインターネットが無かった時分でも指折りの場所。噂によればおびただしき無縁仏が様々の心霊現象をおこし、探索者の肝を冷やすといわれています。 僕にとって今回が初の心霊スポットで、幽霊への興味と怖さの心持ちで探索せしが車内はもちろん車外も異常ありません。早3時間いくら茫洋たる霊園なれど、僕達の移動手段は車なのに例の無縁仏一基みつからないのは如何なりや。 心霊スポットに…