黒田寛一の哲学を哲学をわがものに4-3 真弓海斗が書いた『プロレタリア的聖人君子づくり主義の克服』とういう文章は、黒田が主張していた「共産主義的人間への変革」に対する探究派のLFづくりというアングルでの黒田批判である。その文章の中で露呈したのが、松代による自己変革=自己否定の立場を向上心と規定したところの「目を内に向けること」「自己凝視すること」、哲学することを投げ捨てた、実に楽な自己変革論である。黒田の主張は、LFづくりという際にオルグが失敗するというだけでなく、労働者(学生)を我が組織へ組織化する上で、わが組織の中での対他関係を破壊してしまう、という重大な問題があるということを述べているの…