一条真也です。たった一字に深い意味を秘めている文字は、世界でも漢字だけです。そこには、人のこころを豊かにする言霊が宿っています。その意味を知れば、さらに、こころは豊かになるでしょう。今回の「こころの一字」は、「利」です。 論語 増補版 (講談社学術文庫) 作者:加地 伸行 講談社 Amazon 企業とは、一般に利益を追求する存在であるとされています。「利」という言葉は『論語』にも登場します。「利によって行えば怨み多し」行動がつねに利益と結びついている人間は、人の恨みを買うばかりである。「君子は義に喩(さと)り、小人は利に喩る」君子はまっさきに義を考えるが、小人はまっさきに利を考える。 孔子は、…