『本物の「上司力」 : 「役割」に徹すればマネジメントはうまくいく』 前川孝雄著 (大和出版, 2020.10) 忘れられない上司がいる。ひとりは「男の中の男」と呼ばれた人で、熱血指導で、いつもプンプンしてまくしたてる人だった。もうひとりは「ホトケ(仏)の~」と呼ばれた人で、いつもニコニコして「まあまあ~」とぼやいていた。 若い僕を育ててくれた対照的な二人とも、後に大きな公立病院の院長になった。間違えなく器が大きかったのだろうが、若い僕はそんなことに気づいてなかった。今になって、二人の偉大さを認識するのだ。 研修医の2年目の時に出会った部長は、 「ハマダ、毎日、朝夕、患者さんのところに行って、…