茶道を習い始めると、最初は「割稽古(わりげいこ)」から、と決まっている。茶の湯の稽古は「茶事(ちゃじ)」を行うためのものだ。茶事は数時間をかけて行われる、準備や招待を考えれば、数日を要する。 待合の犬。(本当は雨宿り中) 待合で支度をし、庭を観て、蹲で手を清め、茶室に入り、釜や床を見て、座る。亭主が挨拶に現れ、厳かに炭点前が始まる。炭が整ったら、懐石を食べ、酒を呑み、一段落するとお菓子が出される。そして、一旦席を立ち、再び茶室へ。ここから濃茶のお点前が始まる。濃茶を喫した後、亭主によって炭が整えられる。後、干菓子が出されて、薄茶点前が始まる。これが茶事の大まかな流れだ。これら速やかに流れて、四…