1.仏教の僧侶が人々の救済のための布教活動の一環として行う行為のこと。勧化とも。 2.寺社の建立や修理などのために必要な寄付金を募る行為のこと。
正徳5年1月28日。巳(午前9時)頃、東輪寺で施行が行われる。この日から隔日で行われる。自ら勧進に出かけて得た分を施行する。晦日には1200人ほどが集まる。1人に10銭ずつ金銭を与える。25日から鉢(托鉢)に出かける。維摩院は金5両を与える。
元禄7年7月1日。暁前、曇っており、雷が数度鳴るがその後晴れ渡る。御能が催される。御直衆が見物する。辰半時(午前8時)に始まるが、未刻(午後1時)過ぎ、御白州に並ぶ町人らは日に照り付けられ、ほとんど気絶しそうなものが多かった。御能が行われる間、拝謁には参上せず。もちろん御出でもなし。申刻(午後3時)、雷が4、5度鳴り、しばらく雨が降って止む。夕暮れから曇って雨が降り、夜更けには止む。山伏は例年のように法螺を吹いて通らず。節約とのことで寄付は集まらないと思ってのことと云々。