君に勧む金屈巵 満酌辞するを須(もちい)ず 花発(ひら)けば風雨多し 人生別離足る (『勧酒』于武陵) ある大学の研究室の夕、授業が終わって一息・・・ 国文学者のF先生がお茶を汲んでおられて、一つを私に差し出してくださった・・・ F「はい・・・のりも君・・・君にすすむ きんくっし・・・」 私「え?・・・あっ・・・ありがとうございます・・・」 F「知ってる?この漢詩?」 私「ぇ・・?・いぇぇ・・・・」 F「かんぶりょう の かんしゅ っていう かんしゅ・・・ じゃなかったかんし(漢詩)・・・なんだけどね。 にっぽんじゃぁ・・ 井伏鱒二の『この盃をうけてくれ・・・さよならだけが人生さ』 っていう意…