決りきったと申すべきか、安あがりを旨として防御的に暮す身にとっては、驚かされたり感心させられたりすることが毎日のようにある。 若き友人(といっても二児の父ではあるが)にして、わがパソコンドクターであるながしろさんから、稲庭うどんを頂戴してしまった。ついこのあいだ、たいへんなお手数とご足労とをおかけしたばかりだというのに、重ねがさね恐縮の極みだ。しかしありがたい。 うどんと云うから讃岐うどんのごとく腰のしっかりした太麺を想像したら、まったく違った。茹で時間の目安三分という、繊細な細麺だった。よく視たら、うどんとは書いてない。温麺とある。冷麦や素麺のように、サッと手早く茹でて、熱い汁でツルリといた…