ヤドリギは「宿り木」と書くことからも分かるように、地面には根を張らず、宿を借りるようにほかの樹木の枝や幹に寄生する植物です。寄生される方の植物のことを宿主と言います。ヤドリギの宿主はケヤキやエノキなどの落葉樹で、スギ、ヒノキなどの針葉樹には寄生しません。 夏の間、宿主の葉が茂っているとヤドリギの存在に気づきませんが、冬になりケヤキやエノキが葉を落とすと分かります。宿主の枝や幹にくっ付いている黄緑の葉のかたまりが、目立つようになるからです。ヤドリギの葉のかたまりは鳥の巣のようなもこもことした丸い形をしています。 ヤドリギは二月から三月にかけて花を咲かせ、十一月頃に直径6~9ミリメートルほどの球形…