内閣に設置された「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」のこと。「政府事故調」とも。
「東京電力株式会社福島第一原子力発電所及び福島第二原子力発電所における事故の原因及び当該事故による被害の原因を究明するための調査・検証を、国民の目線に立って開かれた中立的な立場から多角的に行い、もって当該事故による被害の拡大防止及び同種事故の再発防止等に関する政策提言を行うことを目的」として、内閣官房に設置される委員会。2011年5月24日の閣議により開催が決定された。
「完本福島第一原発メルトダウンまでの五十年」(烏賀陽弘道著、悠人書院)は2つの意味を持つ本でした。一つは事故調査委員会でも注目されていないECCS(非常用炉心歴薬装置)の重要性を指摘している点です。もう一つは、著者の能力と内面に問題がありすぎるため、専門家に見事に論破され、本質を見誤っている点です。 まずは、この本の最高の美点であるECCSは、一号機のIC(非常用復水器)や二、三号機のRCIC(原子炉隔離時冷却系)より遥かに冷却性能が勝ります。たとえば、RCICの注水能力は1秒当たり0.038立法メートルですが、ECCSは0.315と約8倍です。ICに至っては、冷却機能はあるものの、水位を維持…