またフォークナー。 フォークナーの短編集に「These Thirteen」(1931)というのがある。 最初の自選・短編集で、13の短編小説がおさめられている。 このなかの作品のひとつが、前回書いた「A Rose for Emily」。傑作と言われている短編。 この13作品のなかでも世評が高いのが、「Red Leaves」「That Evening Sun」など。 そしてこの短編集の最後にあるのが、「Carcassone」で、たった6頁ほどの物語なのか詩なのかわからない作品。 自選集のなかにこれを入れたかったのだから、フォークナーにとっては愛着のある作品なのだと思う。 「フォークナー全集8/こ…