15歳ですでに身長195センチ、体重110キロ。堂々たる体格を武器に地元中学を卒業後、鳴り物入りで入門した立浪部屋から北尾光司が本名で初土俵を踏んだのは、1979年の春場所だった。 「末は大関、横綱、間違いなし」と大きな期待を寄せられるも、兄弟子との厳しい稽古ですぐに音を上げ、「故郷に帰らせていただきます」と言っては部屋を飛び出す。そんな「悪い癖」は治らなかった。 とはいえ、稀に見るこの逸材に、親方は面と向かって文句が言えず、腫れものにでも触るように育てたことで、わがままが助長。そんな北尾が3年半も幕下にとどまった後、関取に昇進したのは1984年初場所である。 ここからの快進撃は、ハンパではな…