一条真也です。10月20日になりました。父が亡くなってから1ヵ月になります。家族に見守られながら旅立った父は幸せだったと改めて思います。しかし、父が病院から出るとき、代わりに霊安室に入ってこられた御遺体に付き添っていたのは看護師さんだけで、そこに家族の方の姿はありませんでした。どういう事情かは知りませんが、その方はたった1人で亡くなられたようでした。そのときの様子を思い出しながら『無縁老人』石井光太著(潮出版社)を読みました。「高齢者福祉の最前線」というサブタイトルがついています。本書は、月刊『潮』2018年9月号から2020年7月号まで、著者が21回にわたって連載した「シルバー・アンダーグラ…