前号の当欄で「くに(州)」「あがた(県)」「あれ(村)」について解説しました。ホツマ伝承では、行政区画の階層は、定量的に組織化されていたように記述されています。 まず、五世帯からなる組を、ヲサである「てべ/てゆび」が取りまとめます。その「てべ」八十人、都合四百世帯を仕切るのが「あれをさ(村長)/あれべ」です。さらに、その「あれをさ(あれべ)」八十人、都合三万二千世帯の首長が「あがたぬし(県主)/あがたし(県司)」となります。「あがたぬし」は、任命官であり、「もののべ(物の侍)/ものべ」の初等官として中央政府に直属します。興味深いのは、この「ヲサ」という呼称が、機織りにおける縦糸押さえの器具の名…