貸席、古書会館などのスペースを借り、複数の古書籍商が共同で開催する小売り市。 「古本市」とほぼ同じだが、相対的に高価な古書を扱うもの、あるいは小規模なものをさす場合が多い。古本屋を意味する「古書店」と音が同じなので、「(古書)即売会」「古書即売展」という同義語も使われる。 明治42年11月、横浜で東京の古書籍商が開いたのが最初とされている(東京古書組合五十年史.p.549)。東京での最初については諸説ある。http://d.hatena.ne.jp/jyunku/20090611/p1
お昼休みにざっと見て回る。久しぶりに趣味展に来た。何も買わないで帰るのもと思い、一点だけ購入。 武者小路実篤『耶蘇』(新潮社・大正15年・改版) 函欠 800円 装幀は河野通勢。「やそ」の文字がいい。私は中学から高校にかけて、読みもしないのに白樺派を馬鹿にしていた時期があった。あれはなんだったのだろうと思う。今は武者小路の本に奥深いものを感じ、感心しながら読んでいる。 相変わらず会場で書痴が話している会話はおもしろい。今日は、元業者のような老人が、ある作家か大学教授か書痴の晩年の話をしていて、一時はその蔵書が七億円の価値があったという、本当かどうか分からない話をしていた。
"> ヤフオクにて購入。 『アサヒグラフ』昭和26(1951)年6月13日号 800円永井義憲『一乗の進化 一名一乗立憲主義入門』(憲啓舎・1929年) 100円 畸人一覧 "> 表紙が奈良光枝の『アサヒグラフ』昭和26年6月13日号は特集の「半世紀畸人傳 五十年史」が目当て。「畸人」振りを示す簡単な紹介文があるだけだが、それぞれ写真付きなのがうれしい。収録されているのは以下の人びと。 富岡鉄斎、田尻稲次郎、中江兆民、斎藤緑雨、宮崎滔天、児玉花外、黒岩涙香、林田粋翰長、和田垣謙三、田中正造、淡島寒月、野沢如洋、松崎天民、大町桂月、岩元禎、三田平凡寺、野田大塊、坂本紅蓮洞、国分青涯、竿忠、南方熊…
"> BOOK & A 古書展の初日。西部古書会館へ行く。 鎌田東二『宗教と霊性』(角川選書・1995年) 350円 小原國芳『秋吉台の聖者 本間先生』(玉川学園出版部・1930年) 函 300円 宮崎虎之助『神を成就するもの』(平凡社・1929年) 函 500円 "> 「本間先生」とは、秋吉台の大理石採掘場で、不良少年たちと共同生活を送りながら青少年の感化事業を行っていた本間俊平(1873‐1948)のこと。 『神を成就するもの』は自称メシヤ仏陀こと預言者宮崎虎之助(1871‐1929)が生前執筆した最後の著書である。昭和34(1959)年に、なぜか平凡社が再版を出しており、そちらも所持して…
①夏 中村真一郎 新潮社②日本文化への一視角 生松敬三 未来社 ③肝炎診療バイブル メディカ出版④発症メカニズムから考える消化器診療 横江正道 日本医事新報社⑤発症メカニズムから考える呼吸器診療 青島正大 日本医事新報社⑥発症メカニズムから考える循環器診療 若林禎正 日本医事新報社⑦腹痛・急性腹症 初期診療の精度を上げる本 横江正道 日本医事新報社⑧循環器薬ドリル 羊土社⑨救急/プライマリケアの骨折診療スタンダード 羊土社⑩直感で始める診断推論 生坂正臣 日本医事新報社 ⑪痴女の誕生 安田理央 太田出版⑫巨乳の誕生 安田理央 太田出版⑬文明の内なる衝突 大澤真幸 河出文庫 ⑭「論理的」思考のす…
今回は主に2023年4月のお話です(^_^)/ 3月はめまいが続いててあまり動けなかったのもあり、狭心症の症状が少なくなって回復を感じていた。 ということは、、、 危険なにおいがするー!Σ(゚Д゚) そうです。 またやらかしてしまいました。 「回復してくると調子に乗る病」です。 古本との出会い 遡ること2月初旬。 神奈川県の藤沢駅にある大っきい本屋さんに行った時に、たまたま見かけた「古書フェア」。 昭和初期から現代までのご本がたくさん並んでて、「えー!何これスゴーイ!」と感動した。 ご本を手に取り、歴史を感じる色や手触りで古本に魅了されること数時間。 時間を忘れるとはこういうことを言うのか。 …
とうとう4月になってしまう。収入も少なくなる反面出費も多くなるこの季節に、あいも変わらず古本を買っている。もちろん、その分生活はキツくなる。チビチビと古本を処分しているが、なかなか追いつくものではない。古書展もここのところ行く回数が減っているのだが、そうしたことが却って古書展以外での購入を促進してしまっているようなところがある。ここのところ購入した古書、まずはネットから。 川端康成「古都」(新潮社)昭和37年6月25日初版函帯付1601円 山田俊治「〈書くこと〉の一九世紀明治」(岩波書店)9000円 「古都」は前に買った重版は売却。こちらは初版。別に川端に興味が特段あるというのではなく、装幀に…
金曜日は所用で窓展に参加できず、2日目の土曜日に赴く。強者どもが夢のあとで、ぺんぺん草も生えないような状況かも知れないが、まあ落穂拾いくらいはできるかなと夕方に会場へ。それでも50分くらい見て回る。 あきつ書店、かわほり堂あたりをじっくりと見ていく。ああこれは今度の原稿で使えるな、これはあれで…などという形で古書を買うのは少し残念というか、ただ欲しいで買うのとはまた少し違うニュアンスがある。で、結局購入したのは以下。 緒方維嶽「シルレル」(民友社)明治29年5月4日400円 竹越与三郎「マコウレー」(民友社)明治26年8月22日400円 岩本吾一「訂正増補 通俗男女造化機論」(金桜堂)明治20…
春ですね。 花粉はだいぶ落ち着いてきたかなと思ってたんですが、一昨日くらいからまた復活してきました。摂取した水分は全て鼻から出ていってんじゃないかと思うほど、鼻をかんでます。 今週末はめっけもん古書展です。毎度おなじみの200円均一も大量に作ってますので、花見がてらお越しください。 <今後の催事予定> 4/6~4/7 横浜めっけもん古書展(神奈川古書会館) 5/3~5/4 城北古書展(東京古書会館) 5/13~5/18 新橋古本まつり(新橋駅前SL広場) 5/23~5/26 BOOK&A(西部古書会館) 5/29~6/4 所沢古本まつり(所沢くすのきホール) 6/7~6/8 萬書百景市(東京古…
もう3月の後半だというのに、いまだにけっこうな寒さである。 さて今日は用事があって、ギリギリ五反田と神保町と回れるかというような具合。その場合、五反田を真っ先に選んでしまうのがワタクシである。16時半過ぎくらいに会場到着。「今日は早いっすね」と月の輪さんに声をかけられる。いつもは早くても17時過ぎであるから。ざっとガレージを回って雑誌2冊。2階の会場へ。じっくり見ていたら、17時を過ぎてしまう。早めに見終わって神保町の和洋会古書展に行くぞと思っていたが、この時点で諦め。以下は購入物。 「出版市場の調査と研究」(朝日新聞社広告部)昭和32年2月15日200円 パンフ「棒になった男」(紀伊國屋演劇…
「海の中の探偵に問う、少年の屍(し)が桜貝に変じた謎を」 *森島章人歌集、『月光の揚力』収中、この一首より創を得たことを附記します。 とは、拙「作品集成 I」所収、「櫻色手帖」の最後の一行と、それの注釈です。 この歌を詠んだ、歌人、森島章人さんには、拙著「夕化粧」に帯文を書いていただいたのですが、その馴れ初めが、どうにも、思い出せません。 第一歌集、『月光の揚力』を買い、巻末に付された住所に、手紙を宛てたのか、はたまた、私宛に歌集をご恵投いただいたのか、そのかみの、イギリス人教師「セシル・ブロック」のごとく、 すべては、ブロックの夢想を促す、「青春の生国(しょうごく)」での出来事 のようでもあ…
ここしばらく神保町の古書展がなかったと思う。悪い癖で、そうなるとネットや何かで古書に手を出してしまう。こうしていつまで経っても浪費が止まらない。もちろん数百円位の古書が大半だが、それでも、チリも積もれば、である。最近はとても本を置く場所がなくなってきており、少しずつ処分している。谷崎や三島、まあ他にいくたりかの作家の本などこれはという安値ででなければ別段すぐ必要ということもないし、なるべく必要でなければ買わないようにしているのだが、この「必要」というのが厄介で「あの原稿のための」「今後必要になるから」などと自分に言い訳しながら買ってしまうので歯止めが効かないのである。もちろん「必要」ということ…
師走の古書展で、大阪市立電気科学館の案内プログラムを見つけた。 「大阪の新名所」と高らかに謳っている、このぼろぼろのプログラムは昭和12年(1937)3月の開業時のものであろうか。 開業時のものかどうかはさておき、真ん中の路線図が「省線」「新京阪電車」「大軌電車」「大鉄電車」となっているから、戦前の印行であることは一目瞭然。この路線図を見るだけで、素晴らしき関西電車をしみじみと実感できる気がして、胸が熱くなる。 大江橋のところにある市章は大阪市役所を示すのだろう。と、ここを見ているうちに、大江橋界隈を歩いているときの胸の高まりを思い出すのだった。 《大江橋》、『近代建築画譜』(近代建築画譜刊行…
にゃんこたんです まずは、「掘り出し物」の意味から… 掘出し物 (読み)ホリダシモノ デジタル大辞泉の解説思いがけなく手に入った珍しい物。また、思いがけなく安い値段で手に入れた物。「古書展で掘り出し物を見つけた」コトバンク より引用 時々、お店で見かけるであろう「掘り出し物」ちょっと気になっていた、買おうかどうか悩んでいた等であれば、見た途端にすぐに飛び付いて買ってしまうでしょう今を逃したら、次にはなくなっているだろうと思ってしまいます 無くなってはなくても、値段が高くなっていたりして手が出せないのではないかと思うこともあります 慌てて買ったとはいえ、ちょっとは欲しいと思っていたものなので、最…
年末年始、特に年明け後の正月には風邪をひいて正月どころではなく、何ともなあという感じであったが、ネットを中心にして古書は買っていた。 まずは年末に買ったもの。 「ノヴァーリス全集」(牧神社)初版凾付3巻揃5000円 マルセル・ベアリュ「水蜘蛛」(エディション・アルシーヴ)函628円 ベックフォード「ヴァテック」(牧神社)函カバ別刷付859円 ノヴァーリスは地元の古本屋で。帯はないし今更なのだけれども、ちょっと今後の書き物の資料として。昔は1巻だけでこの値段を超えていたな。中身は旧訳ばかりの集成だしテクストとしてはアレなのだろうけれども、サテン張の本体装幀は好きである。背も大きく亀の子文字のみと…
ということで、昨年は色々と知見や蒐集方法が広がったことで、ある意味飛躍的になった一年でした。中村真一郎本の蒐集も進み、持っていないものは限定本も含めても後数冊程度となりました。福永武彦や堀辰雄、三島由紀夫についても相当珍しいところや超限定版を除けばある程度集まりました。 昨年購入したもので高額だったものベストスリーというものをあげると 1位 ●●●● 35万円 2位 ●●●●●●●●●● 20万円 3位 ●●● 18万円 (元値でいえば●●● 19万円だが、値引きで少し安くなった) でした。本の内容については今回は少し伏せます(3位以外は一点ものに近いのですぐ割れてしまうため。しばらくしたら明…
③色々と本を集め周辺知識について調べたり聞いたりしていくうちに、大体の相場や本の珍しさ、署名の真贋についての判断がしやすくなり、それなら手を出して大丈夫だ、もしくはやめるかといった判断が出来やすくなりました。 ヤフオクでは写真と説明文が全てで、実際に物を手に取ってみれるわけではないため、判断に迷うことがよくあります。私なりに何となく気をつけている点を以下にまとめました。 まずそもそも、その本の付属品(帯、カバー、函があるのかどうか、封入ペーパー・付録などがあるかどうか)について知っていないといけません。 帯については贋帯(「夜と霧の隅で」や「フローラ逍遥」などが有名)ではないかどうか、違う版の…
②について。これまでは足で稼ぐ、いわゆる古書店や古書展へ直接行って買うということをメインにしていましたが、実は目録販売しかしていない本屋があったり、店売りをしていても目録販売の方にまずは自慢の逸品を載せているらしい、ということにようやく気付き、各店から取り寄せるようになりました。目録の写真版を見るだけでも面白いですし、各本の完本状態とはどんなものか、どういうコンディションのものが多いか、署名がどういうものか、などを知ることで知見が広がり、蒐集に役立ちました。また、相場感覚も掴むことができるため、ヤフオクで勝負に出るときの値段の参考にもなります。 とはいえ、最近は古書目録で販売する古本屋はほとん…
金曜日、所用で都内に出たついでに下町古書展に赴く。注文品もなくザッとみただけだが、2冊ほど購入。 「フェデリコ・ガルシーア・ロルカ1917ー1925」(牧神社)昭和52年9月1日再版函300円 大庭柯公「複刻 古本屋太平記」(sumus文庫)550円 牧神社の実質的なロルカ全集は全3巻、編年体。これは1巻に相当し本来は帯がある。牧神社のものということで参考資料として。分厚いクロス装でカラー口絵のある本だが、これが300円か。スムース文庫はちょっと高いなと思ったがまあ。 そして以下はネットオークションで入手したもの。 ウォルポール(平井呈一訳)「オトラント城綺譚」(牧神社)昭和50年9月9日限定…
名称:おもしろ同人誌バザール場所:ベルサール神保町入場料:¥1000期間:2023/11/03見学日:2023/11/03図録:入場パンフあり 大崎や、新宿・横浜のハンズのものにしか行ったことがなかったおもしろ同人誌バザール。今回は初めての神保町のおもしろ同人誌バザールへ。 つか、当日は神保町の神田古本まつりの最終日。混み合っている神保町に恐れおののく。猟書家(古本好きとはおもわない)って、あんなにいるものなのね…ちと人酔いしたよ。 事前チェック済みなのに、当日に出展者を訪れなかったブースを(若干ぼかして)挙げておく。同潤会、台湾路上観察、民俗学、立ち食いそば、富士塚登山、地図ラー、南総里見八…