日下三蔵『断捨離血風録』本の雑誌社を読了。 自宅とマンションの2箇所に壮絶な量の蔵書を所有していた著者が、和室を空けるという目的のために、家族や懇意にしている古本屋たちの献身的な協力を得て、延々と時間をかけて本を整理していく過程を紹介した異色のルポルタージュ。なにがすごいといって、本の量と質が異次元すぎるのである。本が多すぎて入ることすらできない部屋、入れるにしてもうずたかく積まれた本と本の間の細いけもの道を細心の注意を払って通らなければならない部屋など想像を絶する状態だったのだ。整理しようにも作業をするスペースがなく、著者はやむなくアパートを借りるのである。 その山積みになった本に埋もれてい…