阿弥陀仏の他力本願(阿弥陀如来の力によってなされた約束)を信じることで成仏できるとする。鎌倉初期、法然の弟子親鸞によって法然の教えを継承発展させ、浄土宗から出て一派をなした。日本独自の宗派。宗派の成り立ちの経緯から、真宗とする宗派もある。別名一向宗。経典は浄土三部経(仏説無量壽経・仏説観無量壽経・仏説阿弥陀経)。
『令和五年安居「課外」講義録 真宗における小児往生ー江戸期の論争に学ぶー』 井上見淳 真宗興正派宗務所 教務部 こういうのが出てると聞いて興正派さんのサイトでゲット。 「名代だのみ」というのをご存じだろうか。子供が生まれたら数日でお寺に行って、本堂で「改悔文」を親が赤ちゃんの代わりにとなえて、子供のうちに死んでも往生間違いないね!みたいな儀式。ああ、これは親の願い、祈りだよね。 知らんかった…。これは真宗なのかと思ったら、三業惑乱とかとも関わっているとのこと。なるほどなあ。 本は江戸時代の書籍からいろんなパターンを明示してくれているが、小児往生について問われた場合、往生したかどうかはわからない…
第一問答 問ふ。如来の本願(第十八願)、すでに至心・信楽・欲生の誓を発したまへり。なにをもつてのゆゑに、論主(天親)一心といふや。 答ふ。愚鈍の衆生、解了易からしめんがために、弥陀如来、三心を発したまふといへども、涅槃の真因はただ信心をもつてす。このゆゑに論主(天親)三を合して一とせるか。 第二問答 また問ふ。字訓のごとき、論主(天親)の意、三をもつて一とせる義、その理しかるべしといへども、愚悪の衆生のために阿弥陀如来すでに三心の願を発したまへり。いかんが思念せんや。皆さまお疲れ様です。 やっと更新します。 三一問答で、永劫に更新できないと思っていました、 難度海で沈没している私にとって、この…
本願についての解釈で、 「念仏で救われるというのは法然聖人の本願。親鸞聖人の本願は念仏ではなく信心で救われる」 といった意見を見聞きする。 しかし本願の内容が違うのならば、聞の内容が変わり、したがって信の内容も変わるだろう。 となると、法然聖人と親鸞聖人の信心は違うものだったのだろうか。 - - - これに似た意見で 「法然聖人の教えと親鸞聖人の教えは違う」 というのもある。 もし、その「教え」というのが「本願の内容」まで含むのであれば、浄土真宗を根本から否定しかねないことになるだろう。 南無阿弥陀仏
先の投稿でも触れましたが、「本願成就だから有難い」「『教行信証』は本願成就を説かれたものである」という味わいがあるようです。 浄土真宗の教義解釈は、本願とその本願力が説かれているというのが主流です。また『教行信証』は、本願(第18願)を五願(第17願、第18願、第11願、第12願、第13願)に開示されたものであり、「本願成就を顕らかにされた」という説は過去にはあまり見当たりません。 本願が成就し完成している名号が「いま・ここ」の私に届き、ただ称える「南無阿弥陀仏」が「念仏の信心」と言い得ますので、その意味では「本願成就を説かれた」と言うことができるのかも知れません。ただし『大無量寿経』には本願…
現代は娯楽があふれ、死の問題を忘れさせてくれる。 だがディズニーランドで遊んでもネットフリックスで一生分の映画を見ても、死の問題は残ったままなのではないだろうか? 人が死なない日は無いし、どれだけ長寿社会になっても死はやってくる。 少しでも死が怖いという人には浄土真宗がおすすめである。 また、ゴールデンウイークなどの連休は、心身をゆっくり休ませ、人生と向き合うのに良い機会ではないかと思う。 というのも、死の問題と向き合うには、ある程度まとまった時間とエネルギーがあった方がやりやすいからだ。 ゴールデンウイークの時期に、死の問題と向き合う人が増えることを願います。 もし、真宗に興味があるけど何も…
shinrankaidakkai.hatenablog.com shinrankaidakkai.hatenablog.com宗教法人浄土真宗親鸞会(富山県射水市)の布教劇場用アニメ映画・親鸞「人生の目的」の感想の続きを書きます。今回は、シナリオブックが発売されたのでそれを元に書いていきます。 アニメ映画 「親鸞 人生の目的」シナリオブック 法然聖人の説法場面より 法然上人「そして、ついに『そんな煩悩を持ったままで助ける』と誓われている、阿弥陀仏の本願に救い取られたのです」 (略) 法然上人「私は心も言葉も絶え果て、ただ泣き伏せるだけでした。阿弥陀仏は、男も女も、金持ちも貧乏人も、身分が高い者…
仏教の宗派では、それぞれ色々な現世利益が言われることが多いですが、浄土真宗はどうかというと、親鸞聖人は阿弥陀如来に救い摂られると、この世で十種の利益が頂けるとおっしゃっています。これを「現生十種の益」と言います。 その十種というのは、1つ目が冥衆護持の益2つ目が至徳具足の益3つ目が転悪成善の益4つ目が諸仏護念の益5つ目が諸仏称讃の益6つ目が心光常護の益7つ目が心多歓喜の益8つ目が知恩報徳の益9つ目が常行大悲の益最後が入正定聚の益です。 これは私たちが獲信を果たす上で、ぜひ知っておくべき内容なんですね。 救い摂られたらどうなるか。私たちが獲信するには、この話を聞くのがとても大事です。 このことは…
お聖教を独自解釈してしまう人は、この動画にあるような「自分に都合の良い情報を集める」傾向があるのかもしれない。 引用元:https://www.youtube.com/watch?v=k7bpjRWwltw お聖教を読んでいても、自分の意見を肯定してくれる文章ばかりに目がいって、自分の意見を否定する文章は無視してしまうという。 ちなみに、自らの論証に有利な証拠のみを選び、それと矛盾する証拠を隠したり無視することを「チェリーピッキング」と言うそうだ。 ・チェリーピッキング Wikipedia https://ja.m.wikipedia.org/.../%E3%83%81%E3%82%A7%E3…
「お寺の掲示板」には、格調高く我々を諭してくれるものから、我々と同じ目線・立ち位置で優しく語り掛けるものまで硬軟織り交ぜてあるが、それぞれ書き手やお寺の特徴が表れていて見ごたえがある。 このお寺のは、説教臭くなくて好感が持てる。
『いつでも歎異抄』井上 見淳 本願寺出版社 いつでも歎異抄 作者:井上 見淳 本願寺出版社 Amazon これは挿絵も楽しく正統派。 第十条までと後条の解説なので完全版とはいかないけれど、自ら音読してそのあと現代語訳を読むというオーソドックスなスタイルを自学自習できる。 いろんな人がおすすめしていたのも納得。 本当に浄土真宗に初めて触れる方にいいと思う。もうだいぶん聞いてきた人にとっては改めて素直に読む機会を与えてくれる一冊。 ◆井上見淳師 luhana-enigma.hatenablog.com ◆歎異抄 luhana-enigma.hatenablog.com luhana-enigma.…