『世親の浄土論』山口益 法藏館 昭和41年3月20日 第一刷 『世親の浄土論』 古書の読書メモ。 やっぱり山口益先生はすごい。とても丁寧なのにすうっと入ってくる文章。 『浄土論』についての本はどうしても曇鸞の『浄土論註』もしくはさらに『論註』を見た親鸞聖人の視点から書かれることが多いのだけど、山口先生のこの本は最初に書いてあるのだけど、瑜伽唯識の立場の世親をフォーカスしているのだ。すごく珍しい切り口なのである。 ・ウパデーシャという言葉から一切有情の了解力に近づけて説くということを見出す。 ・難行はあるけど難行”道”はない ・願生浄土をウパデーシャした根本論 ・P179からの利行満足章の解説が…