禅の言葉:月穿潭底水無痕(つきはたんていをうがってみずにあとなし) 先日、全生庵の秋季坐禅会に参加してきた。そこで、平井住職に教えていただいた言葉。 「月穿潭底水無痕(つきはたんていをうがってみずにあとなし)」 広間の床の間に飾られた今月の掛け軸は、先代、つまりは住職のお父様の書。 もとは、「竹影掃堦塵不動、月穿潭底水無痕」(ちくえいかいをはらってちりどうぜず、つきはたんていをうがってみずにあとなし)という句。 竹の影が箒のようになって階を掃いているが、塵は微動だにしない。浩々と光る月光は水面に輝き、その光は水底までとどいている。しかしながら、水には何の傷跡ものこさない。 どのような環境にあろ…