前回、二宮尊徳のひ孫である二宮徳(いさお)が商社マンとして満州へ渡ろうとし、その途中で命を落としたことが明らかになりました。 kumashine369.hatenablog.com では、なぜ柳田國男とともに民俗学を研究していた彼が、満州へ向かおうとしていたのでしょうか? そのヒントは、佐野眞一氏の著書『阿片王―満州の夜と霧―』に記されています。 阿片王―満州の夜と霧 (新潮文庫) 作者:眞一, 佐野 新潮社 Amazon 以下に該当部分を引用します。 太平洋戦争が始まる半年前の昭和16(1941)年6月、政府は民族研究所の設立を閣議決定した。これは渋沢敬三の肝煎りでつくられた日本民族学会付属…