わたしは幼い頃から、この世界にどこか生きづらさを感じていました。 そんな中、25歳のときに坐禅を始めました。坐禅の入門書を手に取り、書かれている通りに足を組み、背筋を伸ばし、ゆっくりと呼吸を繰り返す……形だけはなんとか整えようとしていたのです。 しかし、坐れば坐るほど雑念が湧き、心は静まるどころかますます騒がしくなっていきました。当時のわたしは、現実の生活の延長として坐禅を捉えていたのだと思います。頭の中ではセルフトーク(心のつぶやき)が止まらず、どうしても静寂に至ることができませんでした。 一時期は「マイナスな現象をプラスに変える」といったイメージングを坐禅中に行っていたこともありますが、そ…