●歌は、「衣手の名木の川辺を春雨に我れ立ち濡ると家思ふらむか」である。 宇治市伊勢田町 砂田第一公園万葉歌碑(作者未詳 新碑) 宇治市伊勢田町 砂田第一公園万葉歌碑(作者未詳 旧碑) ●歌碑は、宇治市伊勢田町 砂田第一公園にある。新碑と旧碑がある。 ●歌をみていこう。 ◆衣手乃 名木之川邊乎 春雨 吾立沾等 家念良武可 (作者未詳 巻九 一六九六) ≪書き下し≫衣手(ころもで)の名木(なき)の川辺(かはへ)を春雨(はるさめ)に我(わ)れ立ち濡(ぬ)ると家思ふらむか (訳)肌着が泣きの涙で濡れるという名木の川の辺、この川の辺で私が春雨に濡れてしょんぼり立っていると、家の人は思っていてくれるだろう…