能楽用語 狂言方の流派の一つ。慶長年間に山脇和泉元宜が尾張徳川藩に召し抱えられたのが流派の始まり。 6世野村万蔵・9世三宅藤九郎の兄弟、その息子世代の野村萬・野村万作兄弟、孫世代の野村万之丞(故人)・9世野村万蔵の兄弟や、野村萬斎などが有名。 山脇派(元祖宗家系)の狂言共同社、野村派(名古屋)の野村又三郎家、三宅派(金沢→東京)の野村万蔵家、野村万作家、三宅家、和泉家がある。 現在、一九世宗家和泉元秀の子和泉元彌(山脇和泉家)が二十世宗家を名乗っているが、認められてはいない。
名古屋能楽堂での「万作を観る会」に行ってきました。 今回で26回目になります。 演目は「成上り」「月見座頭」「千切木」の三曲。 万作さんがシテをされたのは「月見座頭」。 座頭と月見を楽しんだ男が急転、座頭にいたずらのようないじめのようなイジリをするという話なのですが、いわゆる狂言らしい内容ではないため、上演機会が少ない曲です。 この曲は、人間の善と悪を描いた作品として評価の高い曲でもあるようですね。 万作さんの座頭は少し強めの部分も醸し出した役作りで素晴らしかったです。 数回しか拝見した事のない曲ですが、独自感が感じられました。 「成上り」「千切木」はにぎやかで楽しい曲。 特に「千切木」は萬斎…
今月は国立劇場の観劇パスポートを購入したので、歌舞伎を中心にいろいろと観ることができて楽しい。 能楽堂は14日と17日の定例公演へ。 14日は残念ながら撃沈してしまったが、17日はバリバリ楽しめたのでご紹介。 能は今まで何度か観たが大概撃沈。ただ能楽堂の雰囲気は清らかでとても好き。あそこは現世と違う空気が流れているのではなかろうか? さて、17日の定例公演の演目は狂言・和泉流「孫婿」と能・宝生流「盛久」 孫婿 あらすじは、お婿さんがはじめて家に挨拶に来ると言うので舅は待っている。ところがこの家には舅の父(おおじ)がいて、何かと口を出してくるのが面倒。なんとかうるさい爺さんがいないうちに、挨拶を…