吉田忠商店が発行していた『吉田忠商報 きもの』について、「『京都吉田忠商報 きもの』へ寄稿した作家・詩人達ー大阪高島屋の今竹七郎と吉忠の上田葆の時代ー - 神保町系オタオタ日記」で言及したところである。その時は気付かなかった文献として、『日本近代文学館年誌:資料探索6』(日本近代文学館、平成22年10月)所収の和田博文氏によるエッセイ「京都のファッション誌『きもの』(吉田忠商店)と文化人」がある。和田氏は、昭和14年3月号と同年4月号の2冊だけ確認できたとして、内容を紹介している*1。 昭和14年3月号の寄稿者としては、深尾須磨子、美川きよ、森田たま、ささきふさ、外山卯三郎を挙げている。また、…