《前回からのつづき》 8500系は1974年から長きに渡って増備が続けられたことから、途中幾度となく細部の設計が変更されています。特に8090系が製造された1980年の第12次車以降と、9000系が製造された第18次車以降で、外観からもわかる変更が見られました。 8090系は日本の鉄道車両として初めて、航空機の設計で用いられる有限要素法を使ったコンピュータ解析による車体設計がなされました。この設計手法によって、従来は直線的で機能性を重視したものが、ステンレス鋼の使用量を減らしつつ強度を保たせたものへと変わりました。この設計方法によって、普通鋼製の車体と比べて軽量化を実現できたステンレス車両でし…