フランス総選挙は、東京都知事選挙などより、ずっとドラマティックな選挙だった。欧州議会選挙で右派(極右ともいう)がフランスで最大得票をおさめたことで、中道マクロン大統領がキレて議会を解散した結果である。第一回投票でやはり右派連合が首位、左派連合が続き、与党中道連合は三位に沈んでしまった。このまま第二回投票になだれ込めば、右派議会&首相ができてしまう。与党は急遽左派と連携し「毒をもって毒を制する」策に出た。 ただ民意はやはり与党に厳しい。マクロン政権がエリートっぽいふるまいをすることに加え、年金受給年齢を2歳引き上げようとしたのが響いたらしい。憧れのリタイヤ生活が2年遠くなるというのは、フランス人…