《前回からのつづき》 石油製品を輸送するタンク車ですが、実は消防法の規制の対象外です。1両あたりの積載量に特に上限は設けられてなく、あるとすれば走行する線区の軸重制限がある程度です。ですから、タンク車の歴史は1両あたりの積載量をいかにして増やすかの技術史みたいなもので、黎明期に作られた二軸貨車である7トン積・タ1から始まり、技術の発達とともに徐々に積載量が増え、戦後に多用された30トン積・タキ3000、さらに異形胴を用いて積載量を増加させた35トン積・タキ9900、そしてタンク車の決定版となった43トン積・タキ43000へと発展していきました。 言い換えれば、石油製品輸送用のタンク車は、危険物…