《前回のつづきから》 blog.railroad-traveler.info 立川機関区に配転された時点で、ED16はすでに古豪機でした。ED16は1935年から製造されたいわゆる戦前型の電機で、旅客用のEF52を勾配線区で運用する貨物用中型機に設計を改めたものです。 ED16は1931年に18両が製造された、D級の中形電機です。黎明期の鉄道省電機は、数多くの輸入電機が使われていました。いわゆる「デッカー」と呼ばれるイギリスのイングリッシュ・ロコモティブ製のED50やEF50は、今でこそ一般的な電動カム軸式の多段制御器といった新機軸を導入していたものの、安定的な動作が見込めず運用と検修にはかな…