倒れた住民を運ぶ救急隊員ら=1994年6月28日午前1時50分ごろ、松本市北深志 オウム真理教が1994年6月に起こした松本サリン事件の実行犯の1人で無期懲役判決を受けて服役中の中村昇受刑者(57)が11日までに身元引受人の中谷友香さん(東京)を通じて信濃毎日新聞の取材に応じ、事件当日の状況や現在の心境を詳しく語った。サリン噴霧後に自身も中毒症状に陥ったと明かし、第1通報者の河野義行さんが犯人視されたことを巡っては「心の中では気の毒だと思うと同時に、捜査の目がオウムに向くことがないとも思った」と振り返った。 中村受刑者は山口県出身で教団前身のヨガサークル「オウム神仙の会」当時からの古参幹部だっ…