中央の集権的権力による「多様なものの強制」は複数の場面で可能ですが、最も即効的なのは「一流」大学の入試問題を「田吾作詰め込み主義」から解き放つことです。入試内容につられる形で、高校の授業が、正答がない課題に傾斜するように、誘導するわけです。 ここに「不安のポピュリズム」はない。ここにあるのは、文科省が二〇年間やってきたゆとり教育と、現場の「田吾作平等主義」や「田吾作詰め込み主義」との乖離です。乖離した理由は、大学入試改革を含め、徹底した強制がなかったからです。(宮台真司、鈴木弘輝、堀内進之介『幸福論 〈共生〉の不可能と不可避について』NHKブックス、2007) こんにちは。臨時休校中に刷られた…
★★★☆☆ 感想 タイトル的に行動経済学的な話かと思っていたら、ほぼ政治的な話が中心だった。それは著者が政治社会学者なんだから当たり前、プロフィールを見て気付けよという話ではあるのだが。ただそういった視点で社会や政治を見ていくというのも面白い。 労働力として大量の移民を受け入れようという人がいるが、冷静に考えた場合、はたして、それほど魅力的な国なのか。ましてや、自国の若者を冷淡に扱う国が、移民をどう扱うと思われるか、考えなくても分かることだ。 p.126 あまり本編とかは関係ないが、そうだよな、と深く頷かされた。「年間3万人も自殺する国ですけど、うちで働いてみない?」なんて言われてもね。 (a…
前回の「今月の読破リスト」の掲載から、まだ1カ月たっていないと思うのですが、とりあえず200冊が読めました。 ただし日本語の本ばかりで、頃合いを見計らって、外国語の本にも手を出していきたいと願っています。 1カ月に200冊の本を読むのに「ふうふう」言っていたのに、最近は余裕で読めるようになりました。 その理由の一つは、純粋に速読力が増しているということと、もう一つはシンプルライフ化が進み、余計なことに時間や手間を取られなくなったということが言えると思います。 私の場合「本を読む」ことが人生の核で、それ以外はできるだけ省略化したいと思っています。 営業の第一線を離れた今の私は、交友範囲が狭く、し…
[著者:堀内進之介・吉岡直樹/東洋経済新報社]あやうく、未来に不幸にされるとこだった作者:堀内 進之介,吉岡 直樹東洋経済新報社Amazon 何が起こるかわからん『不確定な未来』を気にするより、『今』『現在』『この瞬間』にある『幸せ』こそを意識して求めよう、と言うお話。 自分が何か行動する事に関して、それが『リラックス』『チャレンジ』『ストレス』のどの“ゾーン”に属するのか? 一旦立ち止まって考えてみる方法に「なるほどなあ」って感じで頷いてました。 どれが現在地に求める幸せに繋がって行くのか、逆に遠ざける事になるのか、大体分かりますよね。『ここに生きている私はまだ未来には居ない、今現在ここに居…
全体を通して 読んでよかった本(特によかったのは太字) 読んだ本 去年の記事 mtboru.hatenablog.com 2023年の読書メーター読んだ本の数:44読んだページ数:13249(36/day) 月ごとの読書量の変化 全体を通して 今年はこれまでと比較して全く本を読めなかった。参考までに去年までのデータを載せると: 2020年 読んだ本の数:90 読んだページ数:27810 (76/day) 2021年 読んだ本の数:136 読んだページ数:43140(118/day) 2022年 読んだ本の数:102冊 読んだページ数:29013ページ(79.5/day) これらに対して今年は4…
www.youtube.com 悪という希望――「生そのもの」のための政治社会学 作者:堀内進之介 教育評論社 Amazon 回教概論 (ちくま学芸文庫) 作者:大川 周明 筑摩書房 Amazon 理論哲学 (イスラーム哲学とキリスト教中世 第1冊) 岩波書店 Amazon イエスという男 第二版 増補改訂 作者:田川 建三 作品社 Amazon キリスト教の幼年期 (ちくま学芸文庫) 作者:エチエンヌ・トロクメ 筑摩書房 Amazon 聖パウロ (文庫クセジュ) 作者:エティエンヌ トロクメ 白水社 Amazon トマス・アクィナス『神学大全』 (講談社学術文庫) 作者:稲垣 良典 講談社 …
7/10, 7/24, 8/28, 9/11, 9/25(月)19:00~20:30 堀内 進之介 トランスヒューマニズム入門 ヒューマニズムを超える思想と哲学 朝日カルチャーセンター新宿 www.asahiculture.jp データ管理は私たちを幸福にするか?~自己追跡(セルフトラッキング)の倫理学~ (光文社新書) 作者:堀内 進之介 光文社 Amazon 人工知能時代を<善く生きる>技術 (集英社新書) 作者:堀内進之介 集英社 Amazon
2022年発表の本書は、政治社会学・応用倫理学を専門とする堀内進之介氏の自己追跡技術の解説書。デジタルデータを使った社会構造改革の話かと思って買ってきたのだが、内容はかなり哲学(倫理)的。しかし決して技術排斥や危惧を叫ぶものではなく、筆者のスタンスは、技術を推進する立場でいながら、それを批判する立場も評価したもの。 スマホの歩数計に象徴される様々なツールが実用化され、定量化された自分(QS*1)が得られるようになった。さらに社会や他人との関係も定量化(QR*2)出来るようにもなった。すると、やるべきなのだが出来なかった(例:減量、禁煙)ことに取り組めるようになるなどいいこともあるのだが、次のよ…
73 回視聴 2023/05/30東京都立大学「人間・文化・社会」2023年5月22日宮台真司「なぜ悪はあるか──神学的弁神論から生態学的システム論へ」※宮台先生はこのオムニバス講義に長年登壇されてきましたが、退官を間近にして今回で最終になります。あいにく教室の映写機器が壊れており、ノイズ音が何度か入っています。参考:講義東京都立大学 オムニバス講義「人間・文化・社会」2020年度 - YouTube 00:00 - Opening02:32 - 弁神論の主意主義的解釈と主知主義的解釈06:26 - カントの二世界論:物理世界と人倫世界11:40 - 主意主義の基本原則:原罪の時間面/空間面1…
須藤凛々花・堀内進之介『人生を危険にさらせ!』(幻冬舎) という哲学の入門書を出版していたりりぽんは 大学受験をしていましたが、その後どうなったのでしょうかね。 今は生涯学習の時代ですから、何歳になっても大学に行く人がいる 時代ですから、須藤さんにとってのベストのタイミングで進学するといいですね。 【MV】ドリアン少年(Short ver.) / NMB48[公式] - YouTube