殺されてしまった私視点で 私の死体が隠蔽される様が語られるシュールな内容。 殺人と死体隠蔽ということの重大さを ついつい忘れさせるような愛らしい語り口。 いたって冷静な健君、お兄ちゃんが大好きな弥生ちゃん、 どこか妖しい雰囲気の緑さん。 田園風景、祭り、花火といったどこか昭和の夏を 感じさせる風景の描写。 すべてが絶妙にバランスがとれていて、 どんどん物語に引き込まれてしまった。 併せて収録されている「優子」の不穏さ危うさもとても印象的で、 語り手を変えるまでミスリードさせられていることに全く気が付かなかった。 楽天ブックス: 夏と花火と私の死体 - 乙一 - 9784087471984 : …