真珠夫人菊池寛文春文庫2002年8月10日 第1刷 2002年9月20日 第5刷 *本文庫に収録した菊池寛 『真珠夫人』は、大正9年6月9日より12月28日まで、「大阪毎日新聞」「東京日日新聞」に連載され、前編が大正9年、後編が大正10年に新潮社から刊行されたものです。 いつか読んでみようかと思っていた『真珠婦人』。2002年、横山めぐみ主演で、昼ドラになっている。ドラマに興味のない私は観ていないけれど、菊池寛といえば『真珠婦人』というくらい有名なので、美魔女の話であるということくらいは知っていた。でも、初めて読んでみた。 文庫本の後ろの説明には、” 真珠のように美しく気高い、男爵の娘・瑠璃子…
Ⅰ.芸術―文学史・絵画史・書道史 (1)春秋戦国時代 (2)魏晋南北朝時代 (3)唐 (4)宋 (5)元 (6)明 (7)清 はい、どうもです。 ここでは、定期テストや大学受験で出題されるであろう内容をまとめております。 今回は「中国文化②芸術史」編です。それでは見ていきましょう。 Ⅰ.芸術―文学史・絵画史・書道史 (1)春秋戦国時代 ①『詩経』・戦国時代に儒家が編集した中国最古の詩集で、のち五経の1つとされる ②『楚辞』・戦国時代の楚の政治家、詩人である屈原らの作品を収集した詩文集 ③『戦国策』・戦国時代の各国の歴史を国別に編集したのもで、前漢の劉向が「東周策」「秦策」などにまとめる (2)…
2023/11/17 本日は地元の静岡県立美術館にて開催されている『大大名の名宝』展に。 一応、狩野派については以下の書籍で予習済み。 もっと知りたい狩野派 探幽と江戸狩野派 (アート・ビギナーズ・コレクション) 作者:安村 敏信 東京美術 Amazon もっと知りたい狩野永徳と京狩野 (アート・ビギナーズ・コレクション) 作者:勝嗣, 成澤 東京美術 Amazon 別冊太陽131 狩野派決定版 (別冊太陽 日本のこころ 131) 作者:安村 敏信 平凡社 Amazon
8月も末になれば涼しくなるだろうと申し込んでおいた天橋立への旅行は、見事に裏切られすさまじい酷暑の中でとなった。これに雨が降ったら最悪だったのだが、ギラギラと輝く太陽と真っ青な空が迎えてくれた。旅行を申し込んだ時は、雪舟の天橋立に関わる裏話を読んだばかりだったので、歴史散策を楽しもうと目論んだ。しかしこの猛烈な暑さでは歩き回ることは熱中症にも直結するので、風光明媚な景色を汗を流さずに享受しようと方針を変更した。旅行の日程を詳細に見ると、福井県から京都府に至る若狭湾の海岸に沿って、景色の良いところを巡るように組まれている。久しぶりに、歴史のことは傍に置いて、景色を楽しもうと心新たにして旅路につい…
企画展「唐ものがたり 画あり遠方より来たる-香雪美術館の中国絵画-」 ■2023年6月17日~7月30日■中之島香雪美術館 初公開作品を含む、かなり渋めラインナップで組まれた「裏技的」中国画特集です。 村山コレクションの奥深い魅力と、捻りが効いた企画アイデアの面白さが同時に堪能できる展覧会に仕上がっていると感じました。 www.kosetsu-museum.or.jp 展示されている29作品の内、作者名の前に「伝」がつく作品が23件もあります。 かなりの比率で、誰が描いたのか特定できない絵画が展示されていることになります。 たとえば周文のように「基準作」がいまだに見つからないことから一律「伝周…
神奈川県立歴史博物館で特別展『あこがれの祥啓』を開催している。祥啓という画僧を今でこそ知る人は少なくなったが、江戸時代には贋作も出るほどの人気があった。祥啓が活躍した時代は、室町時代の中期で、雪舟と同世代かあるいは少し下がる世代である。しかし生没年不詳で自画像もないので、不明な点が多い。史料上彼が初めて現れるのは、同朋衆の芸阿弥が別れに際して贈った『観瀑図』に記載の賛である。そこには、京都で3年間学んで鎌倉に帰る祥啓に、はなむけとして贈ったとなっている。この絵が書かれたのが1480年なので、1478年に祥啓は京都に上ったことが分かる。 芸阿弥「観瀑図」(根津美術館所蔵、重要文化財)水墨画は、筆…