linere{ text-decoration: none; background: linear-gradient(transparent 70%, lightcoral 50%) !important;} 前回:一撃(イチゲキ)、のち沈黙 1 そこに立った者は、最初、そこを歴史ある城塞都市の一角か何かと勘違いするかもしれない。それは、石畳の道路の左右を、あちらこちらがツタに覆われた石造りの壁が挟んでおり、壁の向こうにはごつごつと不揃いなシルエットの城塞風の建物がのぞいているからだ。 しかし、ひとはすぐに違和感に気づくだろう。なぜなら、あらゆる道路は、少し歩いてみれば曲がり角や階段、行き止ま…