東海道五十三次・府中宿(静岡市)で出会った不思議系和菓子屋さんを書きたい。 徳川家康で盛り上がる駿府城の北、大岩地区で大きな日除けのれんが印象的な、レトロな見世蔵のような店構えが見えた。足が止まる。日除けのれんには「大国屋」(だいこくや)の墨文字と浮世絵。古さと斬新さ。 時代劇の映画のセットのようにも見える。 戦後すぐ、昭和20年(1945年)創業の「大国屋製菓舗」(だいこくやせいか)。78年ほどの歴史。現在3代目(2代目も現役)。 やや暗めの店内に足を踏み入れると、ちょっと驚きの光景が広がった。 朝生の生菓子や餅菓子からどら焼き、焼き菓子まで豊富な種類の和菓子が皿盛りされていた。ある種、駄菓…