1944年(昭和19)日本軍が中国大陸で行なった作戦の名称。中国を南北に打通して空軍基地の撃滅、南洋方面との交通の確保などを目指した。
中戦争(支那事変)中の1944年4月17日から12月10日にかけて日本陸軍により中国大陸で行われた作戦。正式名称(日本側作戦名)は一号作戦。その結果発生した戦闘についての中国側呼称は豫湘桂会戦。前半の京漢作戦(コ号作戦)と後半の湘桂作戦(ト号作戦)に大きく分けられる。
劣勢を挽回しようとして立案された日本陸軍の、いわゆる大陸打通作戦(一号作戦)が、その後の世界情勢に及ぼした影響について大いに目を開かせられるところがあった。 日本軍の目的は、当時日本海軍の艦船や台湾を攻撃していた爆撃機を阻止するために、中国内陸部の連合国軍の航空基地を占領することと、日本の勢力下にあるフランス領インドシナへの陸路を開くことであった。日本側の投入総兵力50万人、800台の戦車と7万の騎馬を動員した作戦距離2400kmに及ぶ大規模な攻勢作戦で、日本陸軍が建軍以来行った中で史上最大規模の作戦であった。 2023-08-27文庫 鳥居民評論集 昭和史を読み解く (草思社文庫) 2016…
未完ながらも無類に面白いと評判の歴史書『昭和二十年』(既刊全13巻)を書き続けて急逝した著者の単行本未収録のエッセイ、対談等を集めた評論集。膨大な資料を収集、読破したすえにたどり着いた独自の視点・史観が満載。「木戸幸一開戦責任説」「原爆投下アメリカ陰謀説」「近衛文麿を自殺に追い込んだのは木戸とノーマン」「ゾルゲ事件と戦争を煽った尾崎秀実」「横浜事件と神奈川県警」など誰も書かない昭和史の裏面。 先般、逝去された鳥居民氏の単行本未収録のエッセイ集である。一つだけ、選ぶ。「いままで誰も書かなかったこと」という小文である。 「アメリカの対日戦争の中心目標はなんであったか?」 その答えが「日本を四つの島…