1997年に奈良の山村で起きた女子中学生殺し。男が犯行に至った背景には「村八分」の慣習があったとされている。 事件の発生 1997年5月4日午後、奈良県添上(そえかみ)郡月ヶ瀬村「嵩(だけ)地区」に住む中学2年生・浦上充代さん(13歳)が行方不明となった。充代さんは卓球大会に参加した後、夜になっても帰宅せず、心配した家族が21時40分頃、地元の派出所に届けた。 その日は朝から約50km離れた橿原(かしはら)市で卓球の大会が催されており、学校のチャーターしたバスで部員たちは送迎された。 14時前、充代さんは自宅から約1.7キロ地点にある名張川沿いの食堂の前で、先輩、後輩と下車。3人は一緒に県道を…