8月6日20時半ごろ、小田急小田原線の電車内で牛刀を用いての無差別大量殺人未遂事件が発生した。 犯人は36歳の男で、いちおう自首のような形で逮捕された。 そしてこの事件、死者こそ出なかったものの、日本犯罪史上でエポックメーキング的な大事件ということになるかもしれない。 それは犯人が、日本史上初めて?「女性一般への憎悪と敵対感情」を犯行動機として公然と語った事件だからである。 これはたぶん、日本における「反女性殺人」(フェミサイド)の嚆矢と言えるだろう。 しかしまず、事件の概要――これ自体が「ツッコミどころ」ともなるのだが――を見ておこう。 1 犯行動機 「大学時代にサークル活動で女性から見下さ…