肉体を成り立たせている各臓器にも五行は配当されています。というよりも、五行が臓器を作っているというべきでしょう。それぞれは個としてあるのではなく、全体の延長(一部)としてあります。 胃袋が自己主張しようと身体から飛び出せば、それはもはや胃袋としての機能を持ちません。肺と心臓が臓器No.1をかけて争ったとして、それが無意味なことは誰もが分かります。でも、人間がやっていることは似たようなことではないのかなと思うのです。人間が個人を生きるようになったところから、全体(自然)から離脱して、人間ゆえの苦しみの現実が展開するようになったのだと思えてきます。 老子 第一章道可道 非常道 道の道とす可きは常の…