本で読みかじって知った気になっているだけ。それを自分の言葉に落とし込むことも出来なければ、そこから自分の考えを新たに出発させることもできない。それは血が通っていない「借り物」の思想であります。 そんな「人のフンドシで相撲を取る」人物のタチの悪さは、自分が「これだ!」と確信してしまった思想を絶対化するあまり、偏った見識と狭隘な視野でしか物事を判断できない点、そして「じゃあ、あなたは自身はどう考えてるんだ?」という質問に応えられない点にあります。 哀しいことに、これは学問の逆コースを行っていると言うほかありません。先にも述べたように、学問とはもののの見方です。学問に様々な専門領域があるように、その…