日本学術会議が推薦した新会員候補のうち6人を菅首相が任命しなかった一件が、尾を引いている。為政者による弾圧と抵抗は歴史にはつきもので、今回の任命拒否も学問の自由との関係が議論されている。 だが、今回の一件を現時点で学問の自由の侵害=違憲というのは違う気がする。今の学術会議のあり方については学者の中からも改革を求める声が出ていた。どんな組織でも改革をするとき、人事から手を付けることは間違いではない。江戸時代の寛政異学の禁から、今回の一件を考えてみた。 読売新聞オンラインコラム本文 ↑読売新聞オンラインに読者登録するとお読みになれます 定信は老中になる前は朱子学を批判していた 寛政異学の禁は江戸時…