―その371― ●歌は、「日並皇子の命の馬並めてみ狩立たしし時は来向ふ」である。 奈良県宇陀市 大宇陀地域事務所万葉歌碑(柿本人麻呂) ●歌碑は、奈良県宇陀市 大宇陀地域事務所にある。 大宇陀地域事務所 ●歌をみていこう。 ◆日雙斯 皇子命乃 馬副而 御﨟立師斯 時者来向 (柿本人麻呂 巻一 四九) ≪書き下し≫日並皇子(ひなみしみこ)の命(みこと)の馬並(な)めてみ狩(かり)立たしし時は来向(きむか)ふ (訳)日並皇子(ひなみしみこ)の命、あのわれらの大君が馬を勢揃いしてみ猟(かり)に踏み立たれたその時刻は、今まさに到来した。(伊藤 博 著 「万葉集 一」 角川ソフィア文庫より) (注)日並…